先日、ある地上波で25年前にオーストラリアであった巨額詐欺事件について再現VTRを交えた番組があった。
その当事者であり、被害者であるロック界のスーパースター矢沢永吉本人も当時の記憶をもとに、時系列に沿った一連の流れを説明してくれた。
巨額詐欺事件、オールドファンは記憶が蘇った!
矢沢永吉のオールドファンは記憶が新たによみがえり、矢沢永吉を知らない世代の視聴者はさぞ驚いたことであろう。
キャロル解散後、1975年からソロデビューし「時間よ止まれ」のミリオンヒットから現在に至るまでスーパースターとして第一線を駆け抜けてきた矢沢永吉。
ロックを牽引するスーパースターを襲った大事件とは
私たちは華やかな表舞台の矢沢永吉を知っているが、彼が信頼を置く部下の巧妙な詐欺によって巨額の借金を背負うことになったことはあまり知られていないであろう。
オーストラリア犯罪史上2番目という被害額であったその詐欺事件の真相を人間矢沢永吉がリアルに語る様子を見ることができました。

裏切ったのは経理担当者と現地ゴーディネーター

事件は信頼する経理担当者と現地のコーディネーターが裏で結託して新たな事業を起こしたことから始まります。
矢沢永吉が世界進出を夢見てオーストラリアのゴールドコーストにオフィス兼スタジオを構えるため融資を受けたのは日本の銀行です。
ところが、この二人はその土地と建物を担保にして現地の銀行から融資を受けました。
融資を受けた資金で現地のリゾート開発への投資と日本酒製造販売の現地法人を設立しました。
約10年間もニセFAXで嘘を通していた
楽曲作りとコンサートなどで忙しいことを知悉していた2名は、オーナーである矢沢永吉への報告は毎月FAXですませていました。
矢沢永吉もこの2人には全幅の信頼をおいていたこともあり、1980年後半から1990年後半までの10年間は不動産収益のニセ報告はバレることがなかったとのことでした。
バレたきっかけは単純な計算ミス
1997年のある日、日本の事務所スタッフがFAX報告の計算に誤りがあるのを指摘します。

そこから事件が発覚するのですが、その間、矢沢永吉は事件調査のスタッフを最小限にしぼり全容解明のため徹底的に真相を調べ上げます。
そして、この事件の張本人が経理担当者と現地コーディネーターであることを突き止めます。
事件の真相は矢沢永吉本人がすべて調べあげた!
真相は自身ですべて調査

事件が発覚し、数日間矢沢永吉は酒に溺れたとのことでした。
ある日、会計士から「矢沢永吉が真剣に取り組めば34億は返済できない額ではない」と言われ矢沢永吉の反骨精神に火がつきます。
自身が背負う羽目になった借金を完済することと、事件の真相究明のために全神経を集中させます。
何度も現地に足を運び人脈を築いた

楽曲作りやコンサート明けの時間を見つけては、自身で何度も現地に足を運び弁護士や法律に詳しい人との人脈づくりを怠りませんでした。
そして、現地の弁護士からはあらゆる証拠となるものをできるだけ多く集めるようにとアドバイスを受けるようになります。
矢沢永吉の指示によって真相究明に奔走したスタッフがとうとう決定的な証拠を見つけ出します。
裁判の行方は
「裁判ではイエスかノーだけだ!」との現地弁護士からアドバイスを受けた矢沢永吉は法定に臨みました。

自身が直接調べ証拠を集め、現地に何度も足を運んだ甲斐あって、元経理部長と現地コーディネータは禁固刑の有罪となりました。
被害額はなんとオーストラリア史上で2番目の額だそうです。
矢沢永吉はTVで、今だから笑って言える話だが、当時はショックを通り過ぎ髪の毛もたくさん抜け過呼吸も経験したと話していました。
まとめ
矢沢永吉という男!
彼がこの世に放つ楽曲や魅せるライブは素晴らしいが、彼の生きざまはもっと素晴らしくカッコいい。
驚くことに、もう70歳を超えているが今後も素晴らしいアーティストとして日本の音楽シーンをリードしてもらいたい。
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