国際ロマンス詐欺について
国際ロマンス詐欺とは
国際ロマンス詐欺はSNSやインターネット上で何気なく知り合ったように見せかけ、外国人を装いながら相手に恋愛感情を抱かせ、言葉巧みに金銭の送金をさせるという特殊な詐欺の一種です。
犯行は単独ではなく、背後に大掛かりなグループが潜んでいることが多く、その手のプロとして日々研究を重ねていることから手口も年々巧妙になっています。
また、加害者は当然ながら、SNSやインターネットで架空の名義を使っているので犯人を突き止めることが困難で被害に遭った金額を取り戻すことは難しいといえるでしょう。
国際ロマンス詐欺の特徴
国際ロマンス詐欺は、先にも書いた通りSNSなどのインターネット上の交流サイトなどに偶然を装い、メッセージや電話などで交流を深めることから始まります。
出会ってしばらくは甘い言葉を用いて、あたかも相手を恋愛しているような気分にさせることから始まります。
次の段階として、数か月交流をつづけて信頼関係を構築していきます。
信頼関係が構築したと見るや、身内の不幸、自身の交通事故、思いもよらない出来事などで自身の生活が一変してたちまち困窮している窮状を訴えます。
詐欺師が語るありがちな職業
国際ロマンス詐欺にありがちな職業は、男性であればお医者さんや軍人、大学教授などが多いのが特徴です。
また、幼い頃は恵まれない境遇であったが、自身の努力で現在はゆとりがあり、現在は裕福な生活レベルだということを何気なく匂わせたりします。
女性であれば不動産取引業や銀行の為替トレーダーなどですが年々巧妙になっているだけあってあらゆる職業を名乗ったり、最近は夫の浮気に頭を悩ますセレブなんかを語ったりします。
ターゲットになりやすい人物は
国際ロマンス詐欺のターゲットになる人物は言葉がある程度通じる人です。
これまでの国際ロマンス詐欺の共通言語は圧倒的に英語です。
海外の留学経験のある方、大学などで英文学などを専攻されていた方などが被害に遭われています。
どちらかというと生活に余裕がある独身の方で、年齢は40代~60代で英語も日常会話程度はでき、旅行好き・海外にも興味がある方・・・・このようなタイプが一番被害に遭いやすいタイプです。
国際ロマンス詐欺を見抜く方法
相手から写真があれば
「国際ロマンス詐欺の手口かな?」と思った場合に事実を確認する方法についてです。
国際ロマンス詐欺では、実際にインターネット上にある写真をプロフィール写真に勝手にチョイスして、あたかも本人であるかのように信じさせる手口が主流です。
送りつけてきた写真をネット上で照合してみることをお勧めします。
プロフィール写真が画像検索でマッチした場合は、国際ロマンス詐欺でほぼ間違いないといえます。
写真をネットで調べる方法
相手から送られてきたプロフィール写真は、Googleの画像検索の機能を利用することで簡単に調べることができます。Googleで画像を検索する手順は、下記のとおりです。
パソコンでウェブブラウザを開きGoogle画像検索に移動
Google画像検索のページにアクセスします。
「画像で検索」アイコンをクリックする
Google画像検索のページの検索ウィンドウの右側「画像で検索」アイコン(カメラマークのもの)をクリックします。
画像の検索方法を選択する
「画像で検索」アイコンをクリックすると「画像で検索」の画面が出てきます。パソコン内の画像で検索を行う場合には、「画像のアップロード」をクリックして、「ファイルを選択」をクリック。そして、「ファイルを選択」をクリックし、対象となるプロフィール写真を選択しアップロード。
画像検索の結果の表示
プロフィール写真をアップロードが完了すると自動的に画像検索が行われます。そして、画像検索が終了すると、その検索結果が画面に表示されます。
時にはビデオ通話で実物を確認
国際ロマンス詐欺はかなり巧妙な手口なので、少しでも怪しいところがあるときには相手にプロフィール以外の写真も複数要求するなどして確認するように心がけましょう。
また、時にはLINEなどのビデオ通話をリクエストしたりして、本人が実際どんな人なのか、写真と実物が一致するのかなどできる限りの照合作業をするようにしましょう。
詐欺にあったとわかったら
もし自分自身が国際ロマンス詐欺のターゲットになっていることに気が付いたら、以下のような対処をおこないましょう。
警察に相談をする
「詐欺師の要求にしたがって金銭を送金。それ以降連絡が取れなくなった」という場合には、まず最寄りの警察署に相談して、被害届を提出するようにしましょう。
海外の事だから日本の警察に相談したところで埒が明かないと考えずにまず、日本の警察に相談しましょう。
SNSをブロックする
「これは詐欺だな!」と気付いたときには、ただちに加害者との連絡を絶つようにしましょう。
相手に確認したところで絶対に詐欺とは言いません。それどころか相手に丸め込まれてそれ以上の被害に遭う恐れがあります。
すでにお金を騙し取られてしまったという場合であっても、警察や弁護士に相談するなどして、第三者の客観的な判断を仰ぐようにしましょう。
弁護士に相談をする
国際ロマンス詐欺の手口は巧妙化しているため、いちど金銭を送金してしまうと実際のところ取り戻すことが非常に困難です。
少しでも疑わしいところがあれば、自分だけで判断するのではなく弁護士に相談しましょう。
早めに弁護士に相談することで、深刻な被害を予防できる場合もあります。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は国際ロマンス詐欺について触れてみました。
SNSやインターネットの普及で国際ロマンス詐欺の手口も年々巧妙になっています。
見知らぬ外国人からメッセージが届いたときには、まず、「疑い」から入るようにして簡単に相手を信じないようにしましょう。
相手から簡単に「好きだ」とか「会いに行きたい」などのメッセージがあるようでしたら、詐欺と疑うようにしましょう。
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