コアラはどんな動物?
コアラの生息地や特徴は?
コアラはコアラ科コアラ属の動物です。コアラの生息地はオーストラリアの東側にある森林やユーカリ林などです。

コアラの体長は北部に比べ南部に生息するコアラの方が大きく体毛が長いといわれています。
コアラの主食はユーカリで体色は背中が灰色、お腹が白で体長は65~85cmになり体重は約4~15kgです。
現地のことばでコアラとは
「コアラ」はオーストラリア先住民の言葉で「水を飲まない」という意味だそうです。

コアラはユーカリの葉だけの食生活で水分を補いますが、体調不良や病気の時は水を飲むこともあります。
また、猛暑が続きで脱水症状になった時や、森林火災などによりユーカリが焼けてしまったときにはコアラが水を飲む姿が目撃されたりします。
日本でも大人気、コアラは漢字でどう書く?
コアラを漢字で「子守熊」と書きます。
コアラにはカンガルーと同じく赤ちゃんを守る袋がお腹にあってこの中で授乳をします。
このようなことから「子守熊」の「子守」の部分はここから意味からつけられたのではないでしょうか。

18世紀後半にヨーロッパ人がオーストラリアに来た時、コアラを初めて見て熊の一種ではないかと思ったそうです。
それ以降、敬語圏ではKoala Bear(コアラ熊)と呼ばれるようになりました。
子供を守る熊、ということで漢字表記では「子守熊」となったのではと考えられます。
おとなしいコアラの意外な姿は
一日のほとんどを寝て過ごす?
コアラは一日のほとんどを睡眠か休憩で過ごします。
時間にすれば18~20時間は眠るか横になって過ごすようです。
コアラの活発な時間帯は早朝又は夕方のほんの数時間だけです。
コアラがこのように過ごす理由として、主食であるユーカリにあるとされています。
ユーカリにはタンニンや油分を多く含み消化にあまり良くないと成分が含まれています。
コアラは2m以上ある盲腸でこの成分に対応しますが、消化においてかなりのエネルギーを使うため一日のうちほとんどを眠って過ごしているといわれます。
バップを食べて赤ちゃんは成長する?

コアラの妊娠から出産するまでの期間はわずか35日という短い期間だといわれています。
生まれたばかりの赤ちゃんは体長が2センチほどです。
コアラの赤ちゃんはある程度大きくなるまでお母さんの袋の中で過ごします。
生後はお母さんのミルクを飲んで過ごしますが22~30週からお母さんのミルクと「バップ」を食べ始めます。
バップとのはお母さんコアラの特殊な排泄物のことでこれがコアラの離乳食となります。
このバップを食べることにより赤ちゃんの体内に無い毒を無効化させるバクテリアや酵素を受け継ぎ、そのおかげでコアラはユーカリの葉をたくさん食べても解毒することができるようになります。
繁殖期は意外な姿も?
コアラのライフスタイルはほとんどが木の上ですが、特定の巣は持たないのが特徴です。
コアラは木と木を移動するときには地上に降りて歩きます。コアラは単独性で群れをなしての生活はせず、繁殖期の時だけオスとメスが一緒にいたりします。
コアラが鳴くことは普段あまりないことですが、繁殖期になる9月~2月までの間オス同士が自分の縄張りを誇示するために鳴きます。
普段は穏やかなコアラですがこの時期に意外な姿を見ることができます。
オスがメスを地上に引きずり降ろすことも?
コアラは単独性のため普段は一人で静かに生活します。
繁殖期になればオスとメスが木の上で一緒にいる姿を見ることができます。
オスのプロポーズが成功した時は問題ないのですが、フラれた場合は腹いせにオスがメスを木の上から引きずり降ろすことがあります。
走れば意外と早いコアラ
コアラが走る姿を目撃されるのはやはり繁殖期です。
繁殖期にコアラは木から木へと移るためしばしば地上に降りることがあります。
この時天敵である野生犬やキツネなどに遭遇すると、コアラは危険回避のため一目散に走って逃げます。
また人間と遭遇したり、車が近づくのを見ると走ったりする場合があります。
コアラの走るスピードは定かではないのですが、おおよそ15~20km/hではないかといわれています。
動きすぎると「消耗病」?
コアラの主食であるユーカリの葉は栄養素が少ないわりに消化が悪くそのためコアラは1日のほとんどを寝てすごすかのんびりしています。
コアラは活発に動くと栄養素とエネルギーが一気に消耗し体調不良を起こします。
コアラはエネルギーを急激に消耗すると最終的には「消耗病」といったコアラ特有の病気で死んでしまうことがあります。
コアラの先祖は可愛くない?

子供からも大人からも愛されるコアラですが先祖はディプロトドンといって3m以上の史上最大の有袋類の巨獣と言われています。
ディプロトドンが生息していたのは今から200万年~500万年前のオーストラリアのことです。
生存競争に敗れたものがコアラに進化?
はるか遠い昔に、地上で生活をしていたコアラの先祖であるティプロトドンはやがて餌を求め生存競争をすることになりました。

生存競争に負けたディプロトドンは餌を求めて木に登り生活をするようになり、やがて体のサイズもコンパクトになりコアラへと進化したそうです。
生存競争で生き残ったのがウォンバット?
生存競争で生き残ったものはそのまま地上に残り、やがてウォンバットに進化したとも言われています。

コアラとウォンバットをディプロトドンとを重ねてみるとどことなく似ているような気がしませんか?
まとめ
いかがでしたか。今回はかわいらしいコアラについて取り上げてみました。のんびりしているコアラですが意外な一面があるのがわかりました。